「サンマの誘惑」
魚のなかでも、こんなにみんなが
旬の季節を心待ちにしてしまうものって
ないんじゃないでしょうか。
日本人はとにかくサンマが大好きです。
その手頃な値段もそうですが、
やっぱり脂ののった身のふっくら甘いおいしさ、
焼き目の香ばしさ、内臓の苦み、
そのバランスが絶妙なんですよね。
かつては庭や、玄関先で七輪を使ってサンマを焼く姿が
よく見られたようですが、
その近くを通るだけでお腹がなってしまうほど
サンマはその香りまでも魅力的です。
この季節、街でばったりこの香りに出会ってしまうと
思わず、ああウチもきょうはサンマにしようかなぁ、と
くるりと魚屋へ足を向けてしまう、なんてことも。
サンマはお味もさることながら、
栄養マンテンなのも嬉しいところ。
「さんまが出ると、あんまが引っ込む」
といわれるくらいなのです。
これに大根おろしをたっぷり添えれば
夏の疲れなんて一気に吹き飛んでしまいます。
さらにすだちをキュッと搾れば
丸々としたサンマだって一匹ペロリといけますよね。
箸をすすめるごとに立ち上がるよい香りに
金麦もすすんでしまいます。
んー思い浮かべるだけでお腹が空いてきましたよ。
やっぱり今夜は塩焼きで決まり!
さんまのフライパン焼き
煙があまり出ないのは、オーブン用シートのおかげ。
網焼きと同じように、香ばしく焼き上がります。
◎材料(2人分)
- さんま
- 2尾
- 大根おろし
- 1/2カップ
- すだち
- 1個
塩/好みでしょうゆ
◎作り方
1
さんまの片面ごとに、塩小さじ1/4をまんべんなくふり、15分ほどおいて半分に切る。すだちは横半分に切る。
2
フライパンにオーブン用シートを敷き、焦げないように四隅を内側に折って中火にかける。さんまの水けをペーパータオルで拭き、盛りつけるときに上になる面を下にして並べる。
3
さんまの切り口を見て、厚みの半分以上が白くなったら返し、さらに3~4分焼く。取り出して器に盛り、大根おろし、すだちを添える。好みでしょうゆ適宜をふってもよい。
[撮影:岡本 真直 料理:藤井 恵 作品提供/オレンジページフォト]
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早く今年のサンマを食べたい
(ぽんっぽこさん / 2011.8.30)