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椿

「木」へんに「春」と書く椿つばき。冬の終わりから咲き始め、春の訪れを告げるように最盛を迎えます。まるで、2つの季節の架け橋のような花ですが、季語としても「寒椿」かんつばきといえば冬の季語、「花椿」はなつばきといえば春の季語と、その様は季節によって違った風情で俳句に詠まれています。そんなふうに文学だけでなく、絵画や工芸品などに取り入れられ日本人に古くから愛されてきた椿。特に広く知られるようになったのは江戸時代に入ってから。二代将軍徳川秀忠が椿を好んだことからなんだそうです。

椿つばきが盛りを
迎えようと
しています。

「花の色は……」

色味の少ないこの季節に
パッと華やかな彩りをくれるのが椿の花。

しかしどちらかというと控えめで、
子どもの頃からあまりにも当たり前にある
その花の魅力に気づくことはありませんでした。

ところがある機会に
花を活けるかたについて山へ出かけたとき、
見る目が変わったのです。

その日は花材を探しに山にきていました。
まだ少し寒い時期だったので
そう簡単にほどよい花には出会えず
素人の私の目は枝を探して上へ上へ。

するとその人は足もとに落ちていた椿の花を
そっと拾いあげたのです。
地面についていたほうの花びらは朽ちかけ
もう命を終えようとしている様子。

「咲いているものばかりが花ではないんです。
こういうのも見ておかないと」

そういって手のひらに乗せられた椿は
堂々と咲きほこる姿とはおよそ対照的な
悲しみや、憂いを放ち、
驚いたことに命ある時よりどこか艶めかしいのです。

花は枯れてもなお花である、というのも
女として感じるものがありました。

そのときから、花にかぎらず
ものを見る目が少し変わった気がします。

なにを美しいと思うか。
それはその人のこころのまま。

ものを感じとる自分自身を
いつも自由に解きはなつ大切さを
小さな椿が教えてくれたのです。

金麦スタイル 旬の便り

2月8日(金)

平澤 まりこ

文・平澤 まりこ

プロフィール

 
  • 良いお話ですね。朽ちかけている花にも堂々と咲き誇っていた面影を残す美しさを、私も感じていきたいと思いました。

    (プリンママさん / 2013.2.8)

  • 子供のころ、椿の木の下で幼なじみのY子ちゃんとよく遊びました。おままごとの料理に花びらを使いました。真っ赤な大きな花は子供の手に持つとずしっとした重量感がありました。今でも掌に感覚が残っているようです。懐かしいなぁ~。

    (てるてるさん / 2013.2.8)

  • 観る側のその時々の心持ち次第で、感じ方が異なるものって沢山ありますね。見所、咲きどころのある花も、そして人も、ってことが分かるようになってきたのも年齢を重ねてきた良いところ。

    (蜜の味さん / 2013.2.8)

  • 私の中では椿と言えば、寒椿。雪景色に凛と主張する寒椿は素敵です。

    (だーちゃんさん / 2013.2.8)

  • 花っていいですね。この季節の春椿、色があると、ホッとするし気持ちも明るくなって嬉しくなりますね。挿絵も良かったです。

    (ちーちゃんさん / 2013.2.8)

  • 子供の頃家の近くの神社に椿の木があり、友達と遊んだあの頃がよみがえりました。今では椿の花を見る機会がなくなりましたが、実家に行った帰りにでも花を見てきたいと思いました。

    (まあちゃんさん / 2013.2.8)

  • 花の命のはかなさよ。

    (があたくさん / 2013.2.8)

  • 椿は、冬の花の少ない季節に鮮やかな色で迎えてくれますね。

    (月見草さん / 2013.2.8)

  • 日本在来種と園芸品種との見分け方や進化共生の話があると期待してしまった。

    (まるだしかさん / 2013.2.9)

  • 旬の便りに救われた気がします。心に余裕が無かった私、反省しました。

    (ぴーさん / 2013.2.9)

  • 花は枯れても花である。いい言葉ですね。寒椿。花椿。大和言葉は深遠です。

    (てふてふさん / 2013.2.9)

  • 椿は、自分を落花する美しさを鮮やかに示すべく、この冬の時期に花を咲かしているんでしょうか・・・?美しさと儚さを強調!

    (ぶらちゃんさん / 2013.2.9)

  • 高崎で死んだ家光の弟忠長もツバキが好きだったのかな?

    (高崎さん / 2013.2.9)

  • 椿は、色々花について想いがあると思います。花ごと落ちてしまう椿は何か厳しいものを感じます。

    (トニーちゃんさん / 2013.2.10)

  • 共感しました。私の家の小さな庭で育てている草花の手入れで摘み取った花も、まだ生きていると思うと捨てられず、キッチンに飾り楽しみます。枯れても花。どこか色気、、、分かります。そして、そんな歳の重ね方をしたいです。

    (とこたんさん / 2013.2.10)

  • もうすぐ春ですね。小豆島に咲く椿が待ち遠しいですね。

    (せいちゃんの部屋さん / 2013.2.10)

  • 椿もいいですね。また、春を告げる旬のものに菜の花があります。おひたしも美味しいです。菜の花の肉まき結構いけます。ビールのつまみにぴったり。金麦がいい。さっぱりビールに旬のつまみを風呂あがりですかねえ。

    (あおちゃんさん / 2013.2.11)

  • 寒くてあまり花の少ない時期に、葉の濃い緑色の中に真っ赤な椿の花が咲く時期になりました。椿は特に伊豆大島が有名ですので、一度行ってみたいと思って楽しみに計画中です。

    (よっちやんさん / 2013.2.11)

  • たしかに落ちてしまっても椿は見ごたえありますね。私は山椿の小さいのが大好きで、冬の山道をドライブする時は、ぽつりぽつりと枯れた山の中にその赤を見つけると嬉しくなってくるのです。

    (せり。さん / 2013.2.12)

  • 寒椿や花椿といえば冬や春を示す季語でも小生にとっては不吉な花の印象があります。武家では、首が落ちるような散り方にあるのでしょう。俳句を嗜む人々にとっては華やかである椿も、武家では敬遠される花ではないでしょうか?

    (デブさん / 2013.2.12)

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