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インカのめざめピクルス

金麦セレクション

金麦セレクション 全国各地にある名産品の数々。毎日の生活を豊かにしてくれる逸品を、その地の歴史と風土を交えて紹介します。

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「わたしの手から、あなたの手へ。ピクルスを通して野菜のすばらしさを伝えた」

  • 昭和33年創業の老舗八百屋

    大空に浮かぶダイナミックな雲と、目の前に広がる360度の大パノラマ。あたり一面には、わずかな冷気を伴う清々しい空気が流れています。そう、ここは北海道。風光明媚な場所が数多くあるのに加え、農業・酪農・漁業のどれもが盛んなことから、国内外問わず多くの人に愛され続けている場所です。

  • 今回の旅の目的地は、そんな北海道の西北部に位置する留萌るもい市。ここに拠を構える田中青果は昭和33年創業で、八百屋としての業務に加え、生花や自家製漬物を取り扱う老舗商店。「昭和20年代、祖母が行商をはじめたのがはじまりなんです」。そう話すのは田中青果の田中美智子さん。快活な話しぶりと物腰やわらかな姿勢から、彼女の人柄の良さが伝わってきます。

  • 田中家に嫁いだ美智子さんは、北海道を代表する漬物「にしん漬け」をご主人とともに商品化し、田中青果の名物にまで育て上げた人。そんな彼女が10年ほど前から取り組んでいるのが、ピクルスづくりです。「孤食や偏食が叫ばれる今、もっと多くの人に野菜を気軽に食べてもらえないか考えていたとき、ピクルスを思いついたんです」。

  • 家業が八百屋なので、野菜の知識は人並み以上にあります。しかし、彼女は「もっと野菜のことを深く知りたい」と野菜ソムリエの資格を取得し、ピクルスづくりに情熱を注いでいったのです。自分が納得する味付けになるまでは「今思い出すと、数えきれないほどつくり直ししていましたね」と笑いながら当時を振り返ってくれました。

  • 幻のじゃがいも「インカのめざめ」

    田中青果ではいろんな種類のピクルスをつくっていますが、今回紹介するのは「インカのめざめピクルス」です。インカのめざめとは、高い糖度と栗やさつまいものような食感をもつじゃがいもの一種。一般的なじゃがいもよりも栽培に手間がかかることから、生産農家が少なく幻のじゃがいもとまで言われているのです。

  • そんなインカのめざめを栽培しているのが、北海道の剣淵けんぶち町で農業を盛り上げるために様々な活動を行っている、VIVAマルシェの高橋朋一さんと小笠原貴洋さん。「北海道の寒さと剣淵町の粘土質の土壌が、甘みたっぷりのインカのめざめをつくるんです」。掘り起こされたインカのめざめは、一般的なじゃがいもよりも小ぶりですが「おいしさがギュッと凝縮されているんですよ」と話してくれました。

  • ピクルスづくりは、インカのめざめについた泥をたわしで落とすところからはじまります。そのあと細かくカットするのですが、「瓶のなかに詰めたとき、美しく見えるようにイメージすることが大切」と美智子さん。彼女は、味覚だけでなく視覚でもピクルスを愉しんでほしいと考えているのです。

  • カットされたインカのめざめは、オリーブオイルで揚げる工程へと移ります。「いきなり高温の油のなかに入れるのではなく、低温でゆっくりと揚げるんです。中からじっくり火を通すイメージですね」。揚げたばかりのほくほくのインカのめざめに軽く塩をまぶしたら、ピクルス液づくりがはじまります。

  • 素材によってレシピはすべて違う

    使うのはワインビネガー、砂糖、マスタード、酢、塩。「さらにはちみつをいれることで、口当たりのやさしい甘みが生まれるんですよ」。砂糖も3つの種類をブレンドするなど、こだわりが盛りだくさん。また、一般的なピクルス液は水を使いますが、美智子さんはあえて入れていません。野菜から出てくる水分量も計算し、ベストな味付けになるようにしているのです。

  • インカのめざめを瓶につめたら、ハーブと唐辛子をトッピング。そして、できたばかりのピクルス液を流し込めば商品は完成です。加熱殺菌をしないのは、野菜の食感を損ないたくないから。美智子さんは賞味期限が短くなってしまうことよりも、食べたときのおいしさを優先させたのです。

  • 田中青果ではインカのめざめピクルス以外に、いくつものピクルスをつくっていますが、レシピはひとつとして同じものがありません。「同じピクルス液を使ってつくればもっとラクになりますが、それだと野菜がもつ本来のおいしさを引き出せないんです」。農家の方が大切に育ててくれた野菜に向き合うこと。これもまた彼女が大切にしていることのひとつです。

  • 清々しい酸味と、口の中にゆっくり広がってくるやさしい甘味。インカのめざめピクルスは、そのふたつが絶妙なハーモニーを奏でていました。美智子さんによれば、そのままおつまみとして食べてもいいですが、少し手を加えて食事のおかずにするのもおすすめとのこと。「野菜をもっと身近に感じてほしい」。美智子さんのそんな思いは、小さな瓶の中にぎゅっと詰まっているのです。

 

希少なインカのめざめをピクルスで

甘くて栗やさつまいものような食感をもつ「インカのめざめ」をつかったピクルスです。シンプルな製法で野菜のもつうまみを活かし、食感を損なわないために加熱殺菌はあえて行っていません。瓶の中でゆっくりと熟成が進むので、味の変化が愉しめるほか、残ったピクルス液を使ってドレッシングをつくるのもよいでしょう。

<お取り寄せ連絡先>
田中青果
TEL 0164-42-0858
FAX 0164-42-3978
http://www.yanshu-tanaka.co.jp/pickles.html

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