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径山寺味噌(きんざんじみそ)堀河屋野村

金麦セレクション

金麦セレクション 全国各地にある名産品の数々。毎日の生活を豊かにしてくれる逸品を、その地の歴史と風土を交えて紹介します。

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「世の中の流れに惑わされないで同じものを作り続けるのはとても勇気がいることなんです」

  • 日本における歴史は750年以上

    穀物を発酵させた味噌は、日本の食卓に欠かせない味噌汁の材料としておなじみですが、今回紹介する径山寺きんざんじ味噌はそんな一般的な味噌とは違い、“食べること”を前提に作られたそうです。言葉にすると簡単ですが、“食べる味噌”とは一体どんなものなのでしょうか。その由来を探るべく、紀伊半島の西側に位置する和歌山県に足を延ばしました。

  • 日高郡由良町にある興国寺は径山寺味噌伝来の地と言われています。このお寺を作った覚心というお坊さんが、宋(中国)の径山寺での修行の合間に製法を習得し、1254年に帰国して近隣の人に広めたのが始まり。つまり、日本における径山寺味噌には750年以上もの歴史があるのです。

  • 和歌山には白浜や勝浦といった地名があり、千葉にも同じ地名が存在します。これは和歌山の人たちが船に乗って移住し、自分たちの土地の名前を付けたのではないかという説も。千葉が和歌山にならぶ醤油と味噌の名産地なのは、もしかしたらそうした歴史に由来しているのかもしれません。

  • 当時の製法そのままに作る

    さて、そんな径山寺味噌を、当時の製法のままに伝承している蔵が御坊市ごぼうしにありました。元禄元年(1688年)に創業した「堀河屋野村ほりかわやのむら」です。旧い街並みに佇む威風堂々とした店舗は、江戸時代に建てられたもの。話を聞いたのは13代目店主の野村太兵衛さん。「もともとウチは廻船問屋かいせんどんやで、先祖がお得意先への手土産用に醤油や径山寺味噌を作っていたのが本業になったんです」。

  • 野村さんは、醤油・味噌作りにおいては13代目ですが、廻船問屋としての歴史を加えると17代目。「先祖から受け継いだ本物だけを作りたい」と野村さんは言います。味噌作りの話になると、にこやかな表情が少し険しくなり「でもそれは簡単なことじゃないんです」と付け加えました。現場の最前線で味噌作りを行っているからこその重みが、その言葉の中にはありました。

  • 径山寺味噌を作るためにはまず、大豆を炒ったあとにひきわって皮をとり、大麦と米は洗って水に浸します。その後、大豆と大麦は合わせて、米は米のみで蒸します。「これが先祖から教わったやり方であり、一番美味しい径山寺味噌ができる方法だから」と野村さん。蒸し終えた釜からは、穀物ならではの芳醇な香りがふわりと漂ってきました。

  • 蒸し終えた大豆・大麦、米は麹菌こうじきんがつけられ、もろ蓋と呼ばれる木の箱に広げ、2~3日寝かせられます。寝かす期間は温度や湿度によって微妙に変えられていますが、その加減を見分けるのはやはり、長年の経験と勘がたより。寝かし終えたら大豆・大麦に米や、塩などの調味料を混ぜ合わせます。

  • この作業と並行して行われるのが、径山寺味噌の具となる瓜、紫蘇しそ、茄子、しょうがの仕込みです。採れたての野菜を手作業で切り、全ての素材を混ぜ合わせ一晩塩漬けにしておくのです。そしてすでに寝かし終えた大豆、大麦、米とこれらの野菜を混ぜて樽に入れられ熟成期間に入るのです。

  • 径山寺味噌は夏野菜の保存食

    大豆や大麦、瓜や紫蘇など、使われている穀物や野菜、調味料に至るまですべて国産なのは「安心・安全な食を届けたい」という野村さんの思いの表れ。そして、これまでの作業に使った機械らしい機械といえば蒸し機だけ。それ以外は、なんとすべてが手作業で行われているのです。

  • 「径山寺味噌を作るのは、7月中旬から夏野菜がとれなくなるまでの間だけなんです」と野村さん。つまり、径山寺味噌は夏野菜を保存しておくための先人たちの知恵でもあるのでした。径山寺味噌の熟成期間は40~50日ほど。熟成具合を見極めながら樽に乗せた重石を軽くしていくそう。熟成が終わるとようやく樽から出され、商品として並ぶのです。

  • 出来上った径山寺味噌は、まるで宝石のようにキラキラとした輝きを放っていました。手にとって口に運ぶと、甘みとしょっぱさがスッとさわやかに溶け込んでいきます。夏野菜の旨みが味噌によって凝縮された径山寺味噌。食卓にひとつあれば、ご飯のおかずからお酒のつまみまで、毎日の食生活を彩ってくれることでしょう。

 

伝統を受け継いだ本物の径山寺味噌きんざんじみそ

鎌倉時代に伝わった製法そのままに作られた径山寺味噌。穀物や夏野菜はすべて国産で、防腐剤や化学調味料は一切使っていません。夏野菜の漬物とも言うべき径山寺味噌は、ご飯のおかずやお酒の肴として、また生野菜に付けるなど幅広い食べ方が楽しめます。

<お取り寄せ連絡先>
〒644-0002 和歌山県御坊市薗743
TEL 0738-22-0063 FAX 0738-22-9500
http://www.horikawaya.com/

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